輸入オーガニック食品は国内認定品と比べて違いがあるの?
改めて知っておきたい国内のオーガニック規格
日本では平成11年に有機JAS規格が定められ、有機JASマークが付いているものにだけ「有機」や「オーガニック」と表示して販売することができる、という決まりができました。
有機JASマークは生産者や製造者が第三者となる登録認定機関からの調査を受け、基準に沿っているか審査をされた上で取得することができる認証制度です。
その定義を一部抜粋すると
- 種をまく、または苗を植えようとする土壌は3年間、化学肥料、農薬を使用してない土地であること
- 近隣の農地などから、農薬や化学肥料が風などで飛ばされてこないこと
- 遺伝子組み換えの種子を使用していないこと
などの厳しい条件が定められています。
それらをクリアしてようやく認定してもらうことができるので、信頼ができるマークであることが分かりますね。
有機JASマークが出来る以前は、有機栽培としての厳しい基準をクリアしていなくても、自称オーガニックや自称有機野菜などと称して農作物や商品が販売されていることもあったようです。しかし現在では、もし独断で商品に「オーガニック」や「有機」と表示した場合は罰則も設けられています。
消費者にとっては、しっかり決まりが定められているほうが区別しやすいと言えるかもしれませんね。
海外のオーガニック認証と日本への輸入状況
日本では有機JAS規格を基準としていますが、海外でのオーガニック栽培に対する基準は国ごとに異なっています。
アメリカは「USDA(米農務省)オーガニック」、EUでは国や地域ごとに基準が設けられているうえ、さらに加盟国共通のオーガニック認証システムもあります。
いずれも日本同様、認証を得ていない生産物や製品には「有機」や「オーガニック」と表示して販売することが許されていません。規定されている内容は日本と同等か、それ以上に厳しい場合もあるようです。
海外で生産された、あるいは加工されたオーガニック製品は、日本でどのように販売されているのかご存じでしょうか?
輸入品であっても、“日本のJAS規格と同等”であると認められている国のオーガニック製品であれば、日本のJAS規格が適用されています。
“日本のJAS規格と同等”とされている国は、アメリカ合衆国、アルゼンチン、オーストラリア、スイス、ニュージーランド、およびEU加盟国です。
同等性があるとされる国々から輸入された認証済みオーガニック製品は、日本で改めて検査をしなくても有機JASマークを表示して販売することができるということになっています。

それ以外の国のオーガニック製品を有機JAS認定と表示して販売するためには、日本から有機JAS認定機関の検査員をわざわざ派遣し、JAS規格に沿って審査したうえで認定を取得しなければなりません。
ということは、大変にコストがかかることでもあります。
たとえJAS規格以上に安全性の高い商品であったとしても、小さな輸入者や生産者では、コストがかかりすぎるといった理由から有機JAS表示を断念するケースも十分に考えられることです。
これは輸入品に限らず、国内でも同じことが言えます。
どんなにこだわって農作物を作っていたとしても、有機JAS認定を取るためのコストを加えると採算ラインに乗らなくなるため、認定表示を断念しているケースが実際にあります。
安心できるシステムである反面、矛盾と疑問があることも事実なのです。
マークはあくまで目安。自分だけの安心・安全基準を持って
海外からも積極的にオーガニック商品を輸入、販売できるということは、消費者としての目線で純粋に捉えると、選択範囲が広がりますし、よい物をより安く買うことができるという状況に繋がるかもしれません。
ただし有機JASにはさまざまな抜け穴が存在します。“日本の有機JASと同等”とされていても環境やお国事情による違いがあって当たり前。
マークがあるだけで質に対して価格が高く設定されてしまう可能性だってあります。
認証マークは品物を判断する際の基準になることは間違いありませんが、それが必ずおいしさや健康を保証するわけではないということも忘れないでおきたいところですね。

