身体に安全な食品や安全な食べ物。今後の見分け方に注意

選ぶ目を持つ大切さ

私たちが生活を送るうえで、健康とか身体に良いとかいう以前に、安全な食品、安全な食べ物をいかにして選ぶかというのは切実な問題です。
とくに、これだけモノが氾濫しているなかで、どのようにして“危険”なものを避け、“安全”なものを選ぶのか……。
その見分け方について考えてみたいと思います。

食品表示の基準は2015年から新しくなっています

まず、私たちが、その食品や食材の安全性(産地や原材料、加工等に関する情報、消費期限、アレルゲンなど)に関して確認できる唯一の手段は食品表示です。

あなたは、確かな知見をもって絶対的に信頼のおける人物が身近にいますか?
そんな方が常に責任を持って食べるものをチェックし、推奨してくださるなら、何も不安がる必要はないでしょう。

でも、一般人の私たち。
安全な食べ物かどうかの判断は、食品パッケージに記載された表示から得られる情報に頼るしかないのです。

食品表示については、食品表示法によって記載すべき情報とその様式が定められています。
この法律は、消費者が選択の際に必要な情報を正しく提供することを目的として、これまでの食品衛生法、JAS法、健康増進法の食品の表示に関する規定を一元化し、2015年4月に施行されました。
つまり、つい最近、食品表示の内容は新しくなっているのです。

この新しい法律の施行に関して、マスコミは「機能性表示」や「栄養強化表示」が追加されるとして大きく取り上げていました。
でも、これは販売者側、広告側にとっての利点でしかありません。
一方で、安全な食品なのだろうか? 安全な食べ物として選択していいのだろうか? といった疑問を解決するための判断材料は、新しくなった表示基準の中にどのぐらい盛り込まれたのでしょうか?

安全な食品を見極める鍵になりそうな表示内容

さて、具体的に食品表示の内容は、新しい法律によって、どのように変わったのでしょうか?

消費者庁の資料には変更点としては11項目の記載があります
このうち、私たちが実際に選択する場面で食品の安全性として参考になりそうな内容をいくつかまとめてみました。

(1)「製造者」「販売者」の情報がきちんと記載されているか?

新法律下での表示方法を再確認しましょう食品表示法では、販売者等の表示に加えて、製造所の名前、所在地の情報が必要となっています。
また、複数工場で製造しているような場合には、従来の製造所固有記号に加えて、「連絡先」「製造所所在地を表示したウェブサイトのアドレス」「製品製造を行っている全ての製造所所在地」のいずれかを表示することが求められます。

冷凍食品の農薬混入事件を契機に見直されたものですが、消費者がその気になれば、その製品(商品)製造に関する情報を入手することができるようになっているわけです。
この責任者情報は食品表示の肝でもありますので、ここが曖昧になっていたり、必要情報の記載がなかったりする場合は要注意です。

(2)アレルギー表示がきちんとなされているか?

お子さんを抱える親御さんやアレルギーを持つ家族がいる方にとって、アレルギー表示はまさに生命に関わる安全情報です。
表示義務の対象は、特定原材料7品目と推奨20品目の合計27品目と変更はありませんが、これまで表示を省略することができた、特定原材料で作られていることが広く知られている特定加工食品(マヨネーズ、醤油など)については、新基準下では「マヨネーズ(卵を含む)」「醤油(大豆を含む)」の表示が必要になりました。

(3)食品添加物と原材料が分かりやすく表示されているか?

これまでいちばん分かりにくかったのが、添加物と原材料に関する表示でしょう。
食品表示法では新しく、表示上で明確に区分することが規定されました。

具体的には……。

  1. 記号/(スラッシュ)で区分
  2. 改行で区切る
  3. 原材料と添加物の間にラインを引いて区別する
  4. 原材料名の下に添加物の事項名を設けて表示する

といった形式です。

下にいくほど消費者にとっては分かりやすく親切な表示となります。
しかし、製造者・販売者側は使っている物の内容によって、商品の印象が悪くなることを避ける方向に動くと予想され、おそらく現実的には1が多くなるのではないでしょうか。
区切りが「/」だけですので一見気づきにくいのですが、これを知っているだけでも、どんな物が添加物なのか判断しやすくなるはずです。

(4)栄養成分表示がきちんとなされているか?

食品表示法では栄養成分表示が新たに義務化されました。
表示の項目は、これまで同様に「エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム」の5項目と変わりません。

変わった点として、ナトリウムが「食塩相当量」で表示されることになりました。
実際に食塩を添加していない場合には、「ナトリウム○mg(食塩相当量○mg)」といった表示も認められていますが、塩分過多が叫ばれている現状で塩分相当量で表示されることになったのは、とても歓迎すべき変更ですね。

また、推奨表示項目は、「飽和脂肪酸、食物繊維」の2項目です。

さらにこれらは、どの栄養成分に含まれるかの包含関係が理解できるように、1字下げハイフン、2字下げハイフンなどで表示することになっています。

安全な食べ物の確保に関わる販売側の変化。
しっかりとウォッチしたい

effetto-img023食品表示法の監督省庁は消費者庁。
違反者(社)には罰則(罰金・懲役など)も規定されています。
ただし経過措置期間として5年(生鮮食品は1年6か月)が設けられています。
新基準に従った表示になっていないからといって、今すぐ、目ざとくヤリ玉に挙げるのは安直にすぎますが、ひとつの目安にはなりますね。

逆に言えば、仮に業界をけん引するような大手が、機能性部分を強調しているにもかかわらず、原材料に関する部分などを新基準に則った表示に切り替えていないとすれば、その社会的信用に関して、疑念が起きてしまっても仕方ないと言えるかもしれません。

一方で、外食や中食などの対面販売、スーパーなどで製造されて直接販売されている食品、小規模事業者は、表示が難しいとして適用外になる場合があります。

食品表示がより詳細な内容になったのを機に、食品を買うときによく表示を見て、どんなものが入っているか、何が入っているのかくらい確認する習慣をつけておくことは、これからの時代に安全で健康な食生活を送るため、ますます当然なことになるかと思います。